就労移行支援と就労継続支援の違いとは? 制度の差についてわかりやすく解説

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みなさんは「就労移行支援」と「就労継続支援」の違いはご存知でしょうか?

言葉が似ているため混合されがちですが、実はまったく異なる福祉サービスとなっています。そこで今回は、就労移行支援と就労継続支援の違いと、これらの制度ができた経緯にスポットをあててお伝えいたします。

 

■就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)の共通点

就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)は、いずれも障がいがある方の就労を支援する福祉サービスです。「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(略して、障害者総合支援法)」で定められているものです。

 

就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)は、目的が違うことをはじめとして賃金の発生や利用期間など、様々な点が異なっています。次の項目で詳しくご紹介します。

 

■就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)の違い

就労移行支援と就労継続支援では、制度が異なります。それぞれの違いを知ることで最適なサービスを受けることができるようになります。

 

・就労移行支援とは?

就労移行支援とは、障がいのある方が働くために必要な知識やスキルを習得し、就職できるように支援することです。ビジネスマナーやパソコン、SST(社会生活技能訓練)やJST(職場対人技能訓練)などのトレーニングを行い、就労に活かせるスキルを身につけます。

また、就職活動の支援もあり、面接練習や履歴書作成アドバイスなどを受けることができます。就職後も長く職場で働けるよう定着サポートがあります。

 

・就労継続支援(A型/B型)とは?
就労継続支援とは、援助付き雇用のひとつであり、一般就労が難しい方や就労移行支援を利用したものの就職できなかった方が利用できる福祉サービスです。

就労継続支援事業所には「A型」と「B型」の2種類あり、利用条件や内容が異なります。

A型は事業所と雇用契約を結び、一般就労に近い環境で働くことができるようになっているのに対し、B型は雇用契約を結んで働くことが困難な方であっても、短時間など自分のペースで働くことができるようになっています。

 

・就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)では【目的が違う】

就労移行支援の目的は「一般企業へ就労すること」であり、そのためのスキルや知識を身につける場所となっています。一方、就労継続支援は一般企業への就労が難しい方に向けて、一般企業へ就労することを目指しながら「働く場」を提供します。

 

・就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)では【賃金の有無が違う】

就労移行支援で行う作業は就労目的のトレーニングのため、賃金(工賃)の支払いはありません。(ただし、就労移行支援事業所によっては、工賃作業を行っていることもあります。)

一方、就労継続支援(A型/B型)では、給与や工賃が発生します。就労継続支援A型の平均月収は78,975円、就労継続支援B型の平均月収は16,369円となっています。(※1)

 

※1 参考:厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/shurou.html

 

・就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)では【利用期間の制限が違う】

就労移行支援は、原則として就職するまでの支援期間が24か月となっています。(自治体によっては、申請して審査が通れば24か月以上サービスを受けられる場合があります。)

一方、就労継続支援(A型/B型)では利用期間に制限はありません。

 

■就労移行支援と就労継続支援A型、就労継続支援B型の利用条件とは?

就労移行支援と就労継続支援A型、就労継続支援B型はそれぞれ利用条件が異なります。

 

・就労移行支援の利用条件

・65歳未満

・一般企業などへの就労を希望する方

・障がいのある方(精神障がい・知的障がい・発達障がい・身体障がい)

・難病のある方(障害者総合支援法の対象疾病)

 

就労継続支援A型の利用条件

・65歳未満

・雇用契約の内容にもとづいて継続的に働くことができる方

・障がいのある方(精神障がい・知的障がい・発達障がい・身体障がい)

・難病のある方(障害者総合支援法の対象疾病)

 

就労継続支援B型の利用条件

  1. 就労経験があり年齢や体力の面で一般企業の雇用が難しい方
  2. 50歳に達している方、または障害基礎年金一級受給者
  3. 1及び2に該当せず、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面にかかわる課題等の把握が行われている方

 

就労移行支援と就労継続支援A型、就労継続支援B型のいずれにしても、障がい者手帳がなくても医師の診断または自治体の判断で利用することができます。

また、就労継続支援B型には年齢上限がありません。就労移行支援と就労継続支援A型は原則として65歳未満が対象者となりますが、平成30年4月から65歳以上の方でも要件を満たせば利用可能となりました。詳しくは各自治体にお問い合わせください。

 

■一般企業への就労を目指すか、働きながら慣れていくかで選択

「早く一般企業に就職したい。そのためのスキルを得たい」という方は、就労移行支援がいいでしょう。こちらも体調や通院などを考慮して通うことができるため、一人ひとりのペースに合ったトレーニングが行えます。

「まずは働くことに慣れたい。体調が不安だから軽作業から始めたい」という方なら、就労継続支援(A型/B型)がおすすめです。(就労継続支援はA型とB型でも異なるため、別記事にて詳しく説明いたします。)

 

就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)ができた経緯は?

かつて日本では、障がいのある方が就職するのが難しい時代が長らく続きました。そこで1976年「障害者雇用促進法」が施行され、同時に「就労継続支援」がスタートしました。その後は「障害者自立支援法」が施行され、「就労移行支援」ができ現在に至っています。

これらの制度によって、障がいのある方の就職率が上がり、個性を尊重しながら働くことができる時代になりつつあります。

 

■まとめ

今回は、就労移行支援と就労継続支援(A型/B型)の違いについてお伝えしました。2つの福祉サービスは目的が異なるため、対象者や賃金の有無などが異なります。「工賃がもらえると思っていたけれど、就労移行支援事業所ではもらえなかった!」などと後から食い違うことのないように、事前にしっかりと把握しておきましょう。

また、就労継続支援にはA型の事業所とB型の事業所があります。その違いについては別記事にてお伝えしますので、こちらもあわせてご覧ください

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